トップ対談 EcoloBlue,Inc. CEO × 一般社団法人日本あんしん生活協会代表理事
Henri-James Tieleman 氏
EcoloBlue,Inc. 共同創業者兼最高経営責任者。
元テニスコーチ。イタリアのスポーツウェアメーカーであるHIJワールドのCOO(最高執行責任者)を10年弱務め、2007年に共同創業者のWayne FerreiraとともにEcoloBlue,Inc.を設立しCEOに就任、現在に至る。
寺島:私ども日本あんしん生活協会は、衣食住の中でも食、その中でも水の確保が最重要だと考えております。まずどのような経緯で創業したのかお聞かせていただけないでしょうか?
Tieleman:私の弟が元イタリアでNo.1テニスプレイヤーでして、その付添いで2006年に初めて現共同代表のWayne Ferreiraの主催するチャリティーイベントに参加し、彼に出会いました。彼は元南アフリカのテニスNo.1プレーヤーです。もともと彼はテニスでお金を集める為のチャリティーイベントを開催していました。そしてWayne Ferreiraさんの方から私に一緒にビジネスをしないかと誘われました。何のビジネスですか?と聞くと、空気から水をつくる機械があるという話を聞きました。何よりも、人を助けたいという想いに共感しました。それから色々勉強していくうちに、いろんなプロダクトがあることを知りました。製品の質は良くなく、当時は、製品をつくるのに1年半かかりようやく出荷ができるような状況でした。色々改善して、この分野、水の分野は勉強すればする程どこでも使われているし、大事だと気がつきました。
寺島: 今までどのような展開を図ってきましたか?アメリカでの広がり具合について(個人、法人、行政、軍事、など)などお聞かせ願います。
Tieleman:家庭&オフィス用向けのマシンは1万世帯が使用しています。大きい数に聞こえるかもしれませんが満足していません。世界中には17ヶ国に販売店があります。どの国も水不足に悩んでいます。
寺島:ありがとうございます。今後の世界展開について教えていただけますか?
Tieleman:ビジネスの専門性を発揮できるのはアメリカやヨーロッパです。今のビジネスの大きな顧客は中東です。中東や日本では販売店に依存しています。なぜなら、アラビックや日本のビジネス展開はその国独特の文化があるので、販売店に任せています。アメリカやヨーロッパで展開をお考えでしたら、私たちはプロなのでアドバイスできます。
寺島:海水淡水化や下水再利用などの他の造水方法との差別化について教えていただけますか?
Tieleman: 海からの水だとその場所に近くないといけないし、遠いと輸送費がかかります。海水から淡水には20~25%位しか変えられません。EcoloBlueの方がコストが下がります。
私たちは空気から水を作っています。どんなに空気が汚染されたとしても私たちは生きていらる・・・という事からみても安心できます。水の汚染より空気の汚染の方が安心です。空気から水の生成が一番安心です。
寺島: 災害時の電気供給の確保について教えていただけますか?
Tieleman:EcoloBlueのシステムの中には電気を貯蓄するシステムはありません。いろんな代替の電気の供給は可能です。蓄電機やバイオ燃料、肥料からもできます。ソーラーは場所がたくさん必要なので、あんまり緊急時に使うというのは考えにくいので、病院でも使うような蓄電、電気生成が一番いいと思っています。
寺島: 今後の世界での水に関してどのようなお考えを持っておられますか?
Tieleman:創業当初は営業が大変でしたが、世間が一般的に水不足になってきたので向こうから探してくれる。水を提供する会社はたくさんあるけど、水をつくる会社は私どもが唯一です。
寺島: EcoBlueとしての今後の展開について教えていただけますか?
Tieleman:ビジネスの展開に関してですが、今は転換期だと考えています。というのも1980年代に電子レンジが普及した勢いをこのEcoloBlueでの製品に感じていて、販売数は今後伸びると思っています。
政府との契約も最初に導入するには時間がかかると思いますが、一つ決まれば2か国目以降は実績があるのでスムーズにいくと思います。
寺島:政府、軍などへの展開はいかがですか?
Tieleman:さまざまな国との交渉は始まっています。イタリア、ボツワナ、ガーナ、アメリカ。オーストラリアでは工業用のEcoloBlueを利用してたくさんの農家に水を供給するということをオーストラリア連邦政府農業・水資源省と一緒に行っています。
Tieleman:今後の日本あんしん生活協会の展望や展開を教えてください。
寺島: 協会としては、集中型の工業用と分散型のホーム&オフィス用の設置支援による災害に強い街づくりと防災訓練の実施、防災アプリと連携しての災害時の水の確保場所の伝達、泥水の浄化による生活用水の確保、公共施設や発展途上国、被災地域への
EcoloBlueや支援物資の寄付などを考えています。
寺島: 是非水の分野で実績のあるエコロブルー様とお互い協力して活動できればと存じます。いつでも安全な水が飲める、有事の際も水がないという状況を作らない・・・という事が出来れば安心して暮らせる第一歩になると確信しております。本日はありがとうございました。
Tieleman:ありがとうございました。