【開催報告】「利益の創造と社会への貢献を同時に実現する文化をつくる」2016年9月16日(金) 第52回 地域活性あんしん交流会
水・食料・エネルギー・気候変動・災害など、日本はもとより世界的にも問題となっている課題を解決するため、当協会は安心・安全な生活を送る為のプラットフォーム構築と、概念や知識普及のための啓もう活動に日々まい進しております。
その一環として、地域活性化・中小企業活性化・安心安全な地域創りをテーマにした「地域活性あんしん交流会」を毎月第三金曜日に開催しており、第52回目の交流会を、2016年9月16日(金)19時~東京四谷にて開催しました。
日本あんしん生活協会の理念や活動に賛同・共感いただいた17名の方々にご参加いただき、皆様と共に有意義な時間を共有させていただきました。
今回のご参加者も実に様々な活動をされていらっしゃいます。
・地方創生コンサルタントとして地域活性化に取り組んでいる方
・独自の幼児教育法を世界に広めている方
・災害専門の全国的な建設団体を作っており、ドローンの操縦もできる方
・防災士として災害対策サイト「防災ママ」を運営されている方
・セミナーコンシェルジュとして関西でセミナーやイベントの開催支援をされている方
・関西発で、大切な人たちと安心してゆたかに暮らせる場所となるようなコミュニティ構築を行っている方
・インバウンド(外国から日本への旅行者向け)事業を展開されている方
・不眠&ストレス解放ハンドリフレのサロンを運営されている方
などなど、参加された方同士の良縁づくりにも繋がっているようです。
また、「利益の創造と社会への貢献を同時に実現する文化をつくる」と題して、社会貢献型飲食店予約アプリの「テーブルクロス」をプロデュースされている若園忠義さんにお話しいただきました。
セミナーの内容を一部ご紹介いたします。
テーブルクロスは、飲食店を予約するスマートフォンのアプリです。
飲食店を予約するアプリには、ぐるなびやホットペッパーがありますが、何が違うかというと、予約すると途上国の子どもたちに給食が届くという社会貢献型のアプリになっています。
4人で予約すると、4人分の給食が届くということになります。
飲食店側からみると、予約が1人入るごとに180円をテーブルクロスに支払う形になり、そのうち30円が給食支援にあてられます。
テーブルクロスは掲載料がかかりませんので、予約1人につき180円の広告料の完全報酬型ということになります。
30円の給食費は、10社ほどのNPOやNGOなどに協力いただき、途上国に届けられるという仕組みです。
また、エンジェルカウンターという機能があり、4人で予約した場合、4人分のエンジェルカウンターがまわり、今までに自分が支援した累計数が目で見てわかるという仕組みをアプリに内蔵しています。
また、SNSやメールなどでテーブルクロスを知人友人に紹介することもできます。URLを送り、そのURLからダウンロードしていただけると、紹介者と紹介された側が自動でつながるという仕組みもあります。
こうした形で、社会貢献の輪が広がれば幸いです。
社会貢献というとCSRという言葉が一般的ですが、CSRの場合は会社の業績の良し悪しでCSRが行われなく可能性があります。
そこで、テーブルクロスは、事業の真ん中に社会貢献を位置付けることで、利益の創造と社会への貢献を同時に実現する文化を作っています。これは、ハーバード大学経営大学院教授マイケル・E・ポーターなどにより、2011年に提唱されたCSV(Creating Shared Value:共通価値の創造))といわれるのもので、これによりテーブルクロスは経済的価値と社会的価値を同時に実現しています。
今後の目標は、2020年末までに途上国に4,000万食の給食を届けることです。そのため、エンジェル倶楽部というクラウドファンディングをはじめました。
1年間のうちに5歳未満で亡くなる子どもは590万人といわれています。これを少しでもはやく解決するためにも、このエンジェル倶楽部にご協力いただけたらと思います。
セミナー後は乾杯をし、異業種の方々が集う場ということもあり話にも花が咲きました。
交流会の中盤には、興味深いスピーチがありました。
はじめは、日本あんしん生活協会事務局より、 9月3日、4日に開催されたレスキューフェスタについての報告をさせていただきました。
詳細は下記の開催報告をご覧ください。
http://rlja.org/report/rep-art13/
2人目の方は、レスキューフェスタにも出展していただいたシィーエス株式会社の佐久間遼さんです。
シィーエスさんはドローンを活用した災害専門の建設会社として活動されており、実際にドローン持参いただき、災害現場でどのようにドローンが活躍するのかをわかりやすくお話ししていただきました。
また、当協会も参加させていただいた、協力団体であるNPO東京いのちのポータルサイトさんによる熊本の仮設住宅支援の第二段に佐久間さんが参加され、その報告をしていただきました。
罹災証明の発行の遅れや、行政と建設会社の足並みが揃わず、被害に遭った住民の方々も現状を受け入れるしかないという状況は、自然災害大国である日本として危機管理の意識が薄いと強く痛感させられたとのことです。
3人目の方は、当協会の特別会員である有限会社S.Companyの庄司 岳さんです。
数々の地方創生を手掛けている経験から、役所との折衝の仕方として、アポなしで直接交渉を仕掛ける方が商談しやすいという極意をお話ししていただきました。
4人目は、株式会社テーブルクロス代表取締役の城宝薫さんです。
小学生の頃から起業家になるという思いを持っていましたが、ビジネスにおいての自分軸をつくるきっかけは、高校1年生の時にフロリダオーランドに留学し、障者支援をしているNPOでのボランティア活動をしていた時のできごととのことです。
そのNPOでは、どのような活動をしていくかに加えて、自分たちの給料をどう取るのかを話し合っていました。
日本では利益を求めて活動しているNPO団体は、批判される風潮があったので疑問に思い質問したところ、
「1回2回のボランティアで問題解決できるのであればそれは問題でない。本当の問題は継続した支援が必要で、そうであれば支援を継続できる仕組みを作ることが大切。そのためには給料を得ることも必要なことである。」
という話を聞き、この文化を日本にも浸透させていきたいと心に決めたそうです。
そして、ボランティアや寄付ではなくビジネスをする中で利益と社会貢献が同時に成り立つ仕組みを作るという思いを持っていたところ、ご縁あって現在のプロデューサーの若園さんと出会い、そこから2週間でテーブルクロスを立ち上げたそうです。
どのお話も非常に勉強になり、安心・安全な生活を送る為に役立つ内容でした。
安心・安全な生活を送る為には、衣食住はもとより防災や地域活性化など、様々な分野でご活躍されている方々との連携・協力体制が大切だと考えております。
今後も安心・安全な生活を送る為に、様々な情報を皆様と共有できればと思っております。
次回は、10月21日(金)19時~四谷三丁目にて開催いたします。
詳細は以下の記事からご確認いただけます。
http://rlja.org/news/newsnews-art13/
当協会の特別会員であり、 (一社)日本オーガニックファーム協会 顧問の野々川尚さんには、「無農薬・無化学肥料でも多収穫を実現する農業とは? ~世界の食糧不足問題の解決を目指す~」と題して、
当協会の理事であり、 (一社)日本オーガニックファーム協会 代表理事の鳥谷恵生さんには、「日本まるごとオーガニックプロジェクト ~日本の食卓全てにオーガニック野菜を提供する取り組み」と題してお話ししていただきます。
日本あんしん生活協会の理念や活動に賛同・共感いただける方々のご参加をお待ちしております。